平成24年度沖新のり養殖生産対策

沖新漁業協同組合
沖新海苔専門部会
【沖新のりの活動の目的・スローガン】平成3年制定
人格・海苔を作る気構えを揃えて
品格・製品を揃えて
浜格・組合の評価を高めて信用を築く

集団管理の徹底により信頼性の高い高品質な「沖新のり」を全員一丸となって築き上げ、次の項目を厳守して生産を行う。決定した内容はホームページに掲載し、指定商社に周知を図る。

1・採苗期日について
熊本県のり養殖生産安定対策推進協議会に従う。
「平成24年度採苗開始日 平成24年10月26日以降の適水温」

 ※(予定)ベタセット打ちは10月22日~24日もしくは種付け後のいずれかで行う。

2・糸状体の培養
優良品種の導入に努め、特に「秀のり」については、専門部会が地元漁場で選抜した美味しい品種に統一して、共同培養所に委託したものを使用する。

3・採苗管理
適正な芽付けは「美味しい海苔」の基本であることを認識し、専門部会の指示により適正な芽数(1㎝に30~50個)の確保に努める。

4・種付け・育苗管理
海苔専門部会の指示に従い、まず、漁場の各要所に2m水位線を設定する。その上で適正な干出水位(最低水位160センチ・ただし、網の腹の水位とし、気象海況により変更する場合もある)に統一して健全な種網を確保する。ただし、養殖管理上必要な場合には直接指導を行う場合もあります。

5・養殖管理
1)支柱漁場では、専門部会が指示する干出水位(最低水位180センチ・ただし、耳網の水位とし、気象海況により変更する場合もある)に統一し、摘採は「味・香り・焼き色」のある美味しい時期を考慮して行う。
浮流しにおいても、美味しい時期を考慮して、初摘みは網あたり300枚で行い、それ以降も若芽摘採を心がける。

2)栄養塩不足により色落ちした場合や病害等で生産不能となった網を放置せず早急に撤去する。

3)ただし、養殖管理上必要な場合には直接指導を行う場合もあります。

6.秀のり作り
1)秀のりは支柱漁場の秋芽網と冷凍網の初摘みに限る。えびす顔の専用結束紙を使用する。

2)摘採時期は特に美味しく歯切れが良い時期・網当たり300枚以内とし、専門部会が最終摘採日を指示する。

3)集荷は初摘み最終日の翌日に行い、他の製品との混同を防止する。

4)味見検査を初摘み終了直後に行い、秀のりの検査の参考資料とし、今後の品種や養殖管理の検討資料とする。

5)検査は、味見検査終了後に速やかに行い、秀のりにふさわしい歯切れの良い美味しい海苔に限定する。その結果をホームページに掲載する。

6)入札への出品は原則として秋芽初回、冷凍初回に限る。

7)秀のり作りの初摘み期間限定の実施により、組合全体の摘採期間が揃い、入札回数ごとの出品内容の均一化を図り、沖新のり全体の評価が高まることを目指していく。

7.製造加工管理
1)食品製造加工場としての認識と製品作りに責任を強く持ち、加工機械を加工終了後と開始前に毎日清掃し、加工場日誌に記入して衛生管理に努める。

2)異物混入防止の為、異物除去機・異物検査機の点検を行い、適正使用に努める。
なお、乾燥機のペンキ(青色)脱落重要個所である、脱水スポンジ部及びミス洗浄部を青色から異物認識しやすい「白若しくはグレー」に塗り替えは対策済み。また、チェックシート(異物ペンキ混入品)にて異物検査機の感度の状態を把握し、清掃及び感度の調整を毎日行い、巡回指導を実施して、異物混入防止に努める。金属混入しないように、設置している強力磁石の表面清掃を小まめに行い、混入を防止する。

3)生菌数の低減のため、ミスと脱水スポンジの洗浄の強化に特に努め、目板の交換を早めに行う。

4)沖新海苔の価値を高めるために、歯切れと焼き色に重点をおいて入札会ごとに製品重量並びに推奨するミンチの大きさについて、県の基準に従って製造し、必要な場合には専門部会が指示を出す。

5)指導機関の助言指導を得ながら、加工機械等の清掃状態、衛生管理について巡回査察を行う。

6)食品衛生上、陸上(加工段階)での薬剤及び添加物等の使用を厳禁。

8.自主選別の徹底
1)県の製品作りに従い、自主選別を徹底する。

2)入札会ごとに検査員が立ち会って一枚検査を行い、その結果を生産者に知らせて、ロス率の低減に努める。

3)浮流し製品と支柱製品を区別するため、従来通りの浮流し製品には全て【浮結束紙】を使用して、商社の火入れと焼き加工への仕分けしやすくする。

9.格付検査
1)厳正な検査を行い、品格ある製品を出品する。

2)組合検査場において、X線異物検出機を導入し異物(固形物)混入を防ぎます。(平成21年度導入済)

10.漁場行使の改善
生産の安定生産と「おいしい海苔作り」のために、漁場環境に配慮した漁場行使を行い、その対策改善のため、潮流調査を行う。

11.人格の形成
1)次代の担い手である漁業後継者に対して、商社との学習会や他業種への研修を積極的に主催し、のり養殖に関する基礎知識の修得にも努める。また連帯感強調にためスポーツ大会等に参加する。

2)生産に関して取り決めた事は厳守し、また養殖漁場への感謝の気持ちを忘れることなく、資材の放置や投棄をせず、近隣への配慮をしていく。

12.浜格・ブランド化の推進
自らの製品は自信と責任を持ち消費者の皆様が喜んでいただくよう、心をこめて作り上げ、品格の高い製品つくりに努めて、浜格の向上を図る。